マツダというとクリーンディーゼルエンジン、古くはロータリーエンジンの開発などエッジはありつつもかなり独特な開発スタンスを持つイメージがあります。
今回ご紹介するミニバン車種「ビアンテ」はマツダの中では「プレマシー」とならぶ希少なミニバン車種で最近はマイナーチェンジなども特段行われておらず型としては少し古くなってきているのも確か。
とはいえ、マツダファンで8人乗りができるミニバンを選ぼうとするとき必ずこの「ビアンテ」が入ってきますので、今回はこの「ビアンテ」が現在どのような車種なのか、ご紹介して参りたいと思います!
もくじ
マツダ『ビアンテ』ってどんなクルマ?
グレードと価格について
エンジン | グレード | 乗車定員 | 車両価格(FF) | 車両価格(4WD) |
2.0L 直4 | 20C-スカイアクティブ | 8名 | 2,343,600円 | – |
20C | 8名 | – | 2,559,600円 | |
20S-スカイアクティブ | 8名 | 2,565,000円 | – | |
グランツ-スカイアクティブ | 8名 | 2,673,000円 | – | |
グランツ | 8名 | – | 2,910,600円 |
現行型が発表されたのが、2008年の7月、直近のマイナーチェンジが2013年5月になりますので、高速にアップデートされる現代のカーマーケット的にはわりと古い型になってきました。
その理由もあってか、その他メーカーのミニバンの価格と比較すると、新車価格ではお求めやすい金額が並びますね。このサイズの新車価格で300万円を超えるグレードがなく、おそらくディーラー問い合わせ時でもある程度値引き交渉ができることを考えると、コスパ的にも狙い目の車種になってくるように思います。
スカイアクティブとは?
テレビCMなどで「スカイアクティブ」という響きは聴くことは多いと思いますが、それがドライバーにとってどのようなメリットになるものかはあまりよくわからないと思います。
そもそもマツダの「スカイアクティブ」とは何か特定の機能名などではなく、
「マツダとしての理想追求のため、ゼロから新規開発した技術の総称」
となります。
特にエンジンに関しての部分が大きくを占めるこのスカイアクティブにおいて、
- 加速・減速の多い街乗りに適したレスポンスのよい快適な走り
- 高速走行・合流時などに必要な力強い加速感
- 環境性能
がメーカーとして謳われています。こちらは実際の購入者の意見などを後述でご紹介したいと思います。
中古相場の価格レンジ
平均価格:102.7万円
価格帯:15.9万円~276.5万円
最も台数が多い価格帯は50-150万円のゾーンになっています。
やはりマイナーチェンジから時間が経過していることもあり、平均価格・ボリュームゾーン含めて中古車市場もお求めやすくなっている状態です。
燃費
公称値のJC08モードの燃費表示で
14.8km/L
という燃費になっています。
実燃費はというと、
9.35km/L
となっています。
マツダ『ビアンテ』の特徴まとめてみたよ
ISOFIX対応のチャイルドシート固定機構
ISOFIXとは、国際標準化機構の定めたチャイルドシート固定装置に関する規格で、これに対応したチャイルドシートであれば、簡単に取り付け・取り外しを行うことができます。
お子様がいる家庭だとチャイルドシートの付け替えって結構予想外に頻度が高かったりしますが、この場合、規格にそっているチャイルドシート製品であれば、その負荷がかなり下がるので、とても便利ですね。
ダイレクトモード機構付ステアリングシフトスイッチ
このダイレクトモードはDレンジに入れたままでもまるでマニュアルのような操作を行うことができるスイッチ。通常であればインパネに存在するシフトノブで操作する減速のためのエンジンブレーキ、カーブ前の減速などスムーズで正確な加速・減速を行うことができ、クルマとの一体感を得ることができます。
※20C-SKYACTIV、20S-SKYACTIV、GRANZ-SKYACTIVに標準装備。
オートライトシステム&レインセンサーワイパー
晴→雨、昼→夜、など自分は一定に運転をしていても当然のように周囲の環境はめぐるように変わっていきます。その中でその環境変化をドライバーが常に手動で対応していたのが常ですが、このオートライトシステムは、周囲の明るさを総合的に判断して点灯・消灯を自動で行ってくれる機能。
またレインセンサーワイパーは、なんとフロントガラスに当たる雨の量をセンサーが感知し、ワイパーの起動から最適なスピードの調整を自動で行ってくれます。
衝突から室内の安全を守るボディ構造
マツダのこだわりとしては、衝突安全において、万が一衝突してしまった時の室内外のことまで考慮して開発されています。
▼前面衝突に備える構造
前面から衝突してきた時にそのインパクトを3方向に分散、さらに効率よくエネルギーを吸収しエンジンとサスペンションが下方向に離脱する構造により室内の変形と乗員への衝撃を軽減する工夫がなされています。
▼側面衝突に備える構造
側面からの衝撃をボディ全体に分散・吸収させてキャビンの変形を抑えるトリプルH構造を開発。さらに、強靭なバーをフロントドア・スライドドアに内蔵し、衝突時におけるドアの室内の侵入を抑制。
もはやこれはマリオカートに出れるレベルでは…!?
シートアレンジ
▼リビングモード
3列目シートを畳んで最も後方まで下げ、2列目シートもできるだけ後方まで下げ、2列目部分にもっともスペース的ゆとりを作るとこのようになります。画像上映されている自転車、実際には27インチ程度の自転車も積載可能とのこと。
▼セミリビングモード
こちらは3列目シートはそのまま出したままとし、2列目シートに座る方のちょっとした荷物置きを想定した形。
▼ウォークスルーモード
2列目シートは左右にスライド・調節することが可能。この調節で中央にスペースができ、1列目から3列目までがウォークスルーが可能になり移動がラクになります。
▼8人乗車モード
2列目シートを2席とも中央に寄せてベンチシートに。通常他メーカーの車種であれば予め7人乗りか8人乗りかで分かれていますが、ビアンテの場合はこのように2列目シートを操作することにより7人乗り⇔8人乗りを切り替えることができます。
▼5人乗車・リアラゲッジモード
3列目をたたんで前方へスライドさせることにより983mmの奥行きを確保することができます。1m近いこのスペースに大型のアウトドア用品を積み込むことができます。
みんなのクチコミ・意見
思い通りにはいかないけど、走ってて楽しい。
10年乗るつもりでこのクルマを選んだけど、次に代替で欲しいクルマとか、浮かんでこない。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はマツダの『ビアンテ』の情報まとめをさせていただきました。
マツダ車における唯一の8人乗りのクルマとしてご紹介させていただきましたが、個人的な感想としては、クルマ系レビュー媒体と購入者のレビューがここまで違う雰囲気を醸しているのも珍しいなと感じます。基本的には購入者のレビューがすこぶる良好。
当然、お金を出して買ったものを後悔の念ばりにあとから悪く言う人は少ないのですが、やはりマツダ車およびそのエンジンには魅力があり購入者の一定の支持は得つつも、目新しい所が欲しいレビュー系のメディアとしては文章が書きづらいため辛口評価になるのでは、と勝手に推測しています。
ビッグマイナーチェンジは長らく遠ざかっているこの「ビアンテ」ですが、ここまで購入者の評判が良いと、試乗に行きたくなりますね!
以上、本記事が皆様のご参考になれば幸いです。